歯科に関するトピックを紹介します

バイオフィルムの脅威1

虫歯の原因であるミュータンス菌は、通常は口の中で漂っていますので、歯の表面が唾液で覆われている場合は簡単にはくっつくことができません。
しかも、唾液で十分満たされている口の中は、Ph7.0の中性ですので歯には最適な環境になっています。

 

ところが、砂糖が口の中に入ってきますと、ミュータンス菌はネバネバのグルカンを分泌して歯の表面に張り付きはじめます。
一度歯に張り付くとそこでさかんに増殖を始めて、次第に歯の表面に膜のようなものを作ります。

 

時間が経つにつれて、その膜は厚みを増していきますが、唾液はその膜の表面を流れるだけで膜の中には入れません。
ミュータンス菌はその膜の中で増殖を繰り返して、大量のグルカンを作り続けます。
この膜のことを「バイオフィルム」といいます。

 

自然界には数多くのバイオフィルムが存在しています。
たとえば台所の下水管に、ヌルヌルしたものが付着することがありますが、その内側で細菌が大繁殖します。
あんなものが口の中にもできていると思えば、わかりやすいかもしれません。

 

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